行政書士に合格するために記述式問題対策は必要ありません

行政書士に合格するため勉強を始めてどのくらい経ちましたか。
過去問には手を付けましたか?

私は、勉強を始めて半年ほどたったころに、試しに前年の過去問を解いてみました。

結果は、150点程でした

この時思ったのは、記述式問題を何とかしないと合格できない、ということでした。60点中40点はとらないといけない、と思ってしまいました。

当時の私は解答用紙として使用していたルーズリーフに赤ペンでこう書き記していました。 「やはり記述式がやばい

過去問を解いたとき記述式問題に絶望した

あなたはどうでしょうか?もう過去問やってみました?まだやってないですか?

ちなみに私が「やばい」と思ったときの自己採点は、記述式60点中5点でした。ひどいですね。
5択なら何となく正解できていたことが、実際に自分で書いてみるとさっぱりでした。
時効の年数とか、全く正確に覚えてなかったし、何もかもうろ覚えすぎてひどい物でした。

今だから冷静に言えますが、初学者なら、しかも独学ならこんなもんです。(たぶん)5点なんて当たり前です。最初からできるなんてありえません。それなら誰も苦労しません。

しかし、実際に自分のできなさ加減を目の当たりにすると結構なレベルの絶望感に支配されました。

あなたも初めての過去問なら同じようなものですよね。ですよね。うん、そうに違いない。(必死)

しかし、あなたは決して絶望することはありません。たとえ記述式が0点だったとしても、です。

本番まではまだ時間があるはずです。焦ることはありません。
私がきっちりと対策をお伝えしたいと思います。

240点満点と考える+漢字を覚える

もう最初に言ってしまいます。
記述式攻略の対策は、

必要ない

です。

「はっ?バカなの、死ぬの」
という罵声が聞こえてきそうですが、これが私の経験から導き出された結論です。

私は、上に書いたように、勉強を開始して半年後に記述式60点中5点でした。
なので、記述式の対策が必要だと思い、それまで基本的に読むだけの勉強から、書く勉強に切り替えました。
条文がそのまま解答になる場合も結構あるようだったので、条文もなるべく書いてみるということを心掛けるようにしました。

しかし、しかし、です。しかし、キリがないのです。量が多すぎます。記述式3問は、行政法1問、民法2問ですが、何が出題されるかわかりません。すべてを完璧に覚えることは不可能です。

予備校などは、予想問題をいくつか提示して、その的中率を誇示していますが、それを信じて外れた場合は?
それってギャンブルですよね。はずれたところでだれも責任を取ってくれません。全部あなたに帰ってきます。

そんなギャンブルをするより、「対策しない」ほうがマシです

書くという作業は思ったより時間がかかります。その時間を別のことに使ってみてはどうでしょうか。

つまり、記述式の対策をせず、記述式以外で180点を取ることを目指してください。
つまり、300点満点ではなく、240点満点中の180点です。合格ラインが60%から75%に上がりますが、ギャンブル込みの60%とどちらの可能性が高いかといえば、私の経験ではギャンブルなしの75%です。

言わずもがなですが、択一式対策のことだけを考えていても、それは同時に記述式対策にもなります。択一式を極めることができれば、記述式が0点なんてことはあり得ません

また、40文字の文章をゼロから作り上げる、と考えるとハードルが高いような気がしますが、行政書士試験の記述問題はそういう問題ではありません。
多くの問題が、例えば次のような問い方をしています。

「誰に対して」「どのような要件の下で」「どのような権利を行使できるか」

つまり、上の「誰に」「どのような」に当てはまるキーワードさえ覚えていれば、文章を作るのではなく、単なる穴埋め問題に等しいです。

記述式問題は、穴埋め問題です

空白部分に適切なキーワードをあてはめ、全体を40文字程度に修正すること。
これが行政書士試験の記述問題です。

したがって、一つだけ注意しなければならないこと、それは、「漢字」です。

「対策しない」といいましたが、漢字だけは覚えてください。漢字の間違いも減点対象になるからです。

あなたは普段コンピューターを使うことが多く、漢字は全て変換してくれますよね。思った以上に漢字は書けなくなっているはずです。特に法律用語は日常的に使うことはないので、気をつけなければなりません。

  • 心裡留保 しんりりゅうほ
  • 瑕疵 かし
  • 詐欺 さぎ
  • 欠缺 けんけつ
  • 諾成 だくせい
  • 覊束行為 きそくこうい
  • 附款 ふかん

漢字が書けないのは当然(?)ですが、実は読めないものもたくさんあります。しかし、今の段階では読めないということはスルーしておきましょう。

つまり、記述式対策は漢字です。

「対策なし」は言い過ぎでした。ごめんなさい。
結論は、記述式対策は、「漢字を書けるようにする」です。

一問一答式がスゴイ

実は、私が、記述式以外で180点取る方の確率が高い、と思ったのは、試験本番の2週間前でした。遅すぎですね。

記述式で40点取らないと合格できないなんて、どんな問題が出るかわからないのに、そんなのギャンブルじゃないか、よし、記述式以外で180点をめざそう、と思ったんです。
なぜそう思ったのか、よく覚えてないのですが、何か閃いてしまったんですね。
根拠は薄いですが、1年近く勉強してきての直感みたいなものだと思います。
結果としてそれは正しかったと思っています。

そこからの2週間は、早稲田経営出版の「一問一答式出るとこ千問ノック」に没頭しました。


試験本番の一か月ちょっと前くらいから使っていたのですが、2週間前からは、勉強の8割はこれでした。

行政法と民法は6週くらいしたと思います。最初の3周は全問解いて、次からは3回中1回でも不正解だった問題に絞って、すべて正解になるまでというつもりで取り組みました。

私が合格できたのは、この最後の2週間の取り組み方がよかったからだと思っています。
実際に記述式以外で180点をクリアできましたから。(おまけですが、記述式も40点以上でした)


あなたもできます。絶対にやるんだと強い気持ちを持って、本気で取り組めば必ずできます。
試験本番に向けて頑張ってください。